日本道徳基礎教育学会事務局 〒112-0012 東京都文京区大塚3-29-1 筑波大学附属小学校内
メール:kisogakkai@gmail.com 電話・FAX:03-3946-1392
(夏の研究大会)
学会設立の趣旨
本学会の創立は、昭和44年11月である。
学会創立年の4月、初代会長である原富男先生は、次のような意味の発言をされた。
・道徳は、人間観に即して、常に新たに考えられなければならない。
・道徳のことは、日常の実践に裏付けられていなければならない。
・道徳は、幼い子どものうちから、その根本に培うべきである。
さらに、次のようにも言われた。
「道徳教育に直接携わっておられる先生方のご苦労に甘んじているわけにはいかない。倫理学や教育学を研究している我々も微力を尽くしたい。お互いに五分と五分の関係で、実践的な研究を積み重ねようではないか。」
原先生の熱き心に共感した我々は、早速同志を募った。その結果、趣旨に賛同する者が多数集まり、ここに日本道徳基礎教育学会の発足をみたのである。
「基礎」という名を冠したのは、道徳の基礎という意味ではなく、人間づくりの基礎としての幼稚園や小学校の時期の道徳教育を大切にしようという願いを込めた名称である。
研究会とせずに「学会」としたのは、教育現場の教育研究が、ともすれば教育方法・技術の研究に重きを置きがちな傾向に鑑みて、
・人間とは何か
・道徳とは何か
・子どもの道徳的な意識はどのように発達するのか
・道徳教育によって何をなしえるのか
・道徳の授業のもつ教育的な意味は何か
・教材の教育的意味は何か
・体験の道徳的な意味や特長は何か
・子どもは如何に学習を進めるのか
といった道徳教育の「もと」としての人間論や教育論を解明し、その「もと」に立った教育方法論を樹立し、もって理論と実際とが融合した道徳教育論の確立を図ろうという意味を込めて「学会」と命名したのである。
学会を創立して50年を迎えようとしている。最小の努力で最大の効果を得ようとしているのが現代社会の風潮である。子どもの心も病んでいる。
今や、家庭・学校・社会の教育力や相互の連携をより一層強化しなければならない時期であるのに、学校における道徳教育は、相変わらず、教育方法や技術の解明に重きが置かれているように思われる。
教育者は、技術者ではない。人間を突き動かす内なる心の教育者でなければならない。
道徳教育の「もと」に立って、真の道徳教育論の確立を図ることを、本学会は目指している。
(文責 新宮 弘識)
学会の目的および事業
日本道徳基礎教育学会は、道徳の基礎教育の研究・討議・実証を行い、我が国の道徳教育の向上発展をはかることを目的としている。この目的を達成するために本学会は下記の事業を行っている。
1.研究大会の開催
毎年7月に、筑波大学附属小学校において、定期の研究大会を開催している。この研究大会においては、道徳教育の直面している課題にテーマを設定し、研究発表や公開授業を基にした研究・協議を行い、課題の解明を行っている。
また、随時、地方支部と協同で、地方研究大会を行っている。
過去5年間の研究テーマは、以下の通りである。
平成30年 創立50周年記念研究大会
道徳教育のもとに立って道徳科を考える。ー授業をどう作るか 評価をどうするか―
令和元年
道徳教育のもとに立って道徳科を考える。―授業をどう作るか、評価をどうするか―
令和二年 道徳教育のもとに立って道徳の授業をどのようにつくるか。
令和三年 道徳教育のもとに立って道徳の授業をどのようにつくるか。
令和四年 道徳教育のもとに立って、人間のよさに向かう、この一点の発問を考える。
令和五年 道徳教育のもとに立って、この一点に迫る発問を考える。
―内容項目を手掛かりに
理に立って考えさせ、情にまで深めさせるために-
今年・令和六年の研究大会は、
「道徳教育のもとに立って、この一点に迫る発問を考える
ー 内容項目を手掛かりに子どもと共に人間のよさを理に立って考え、
情にまで深めさせるために ー」
をテーマに、
7月27日(土)・28日(日)、筑波大学附属小学校講堂で開催します。
詳細は後ほどお知らせいたします。
2.機関誌の発行
研究テーマに沿った研究や今日的な教育の問題に対す研究などを、機関誌『道徳教育研究』に編集し、年間2回発行しています。
3.研究紀要の発行
学術的な意味合いの濃い研究や実践授業を通して検証した研究などを、研究紀要『道徳教育論集』に編集し、年一回発行しています。
4.合宿研修の開催
毎年、夏期休業中に、道徳授業の指導案を実際につくる、『夏期合宿研修会』を2泊3日の日程で開催していました。
今年も、8月6日〜8月8日に、山梨県の人材開発センター富士研究所で開催します。
5.講師派遣
支部(会員10名以上)からの招聘があれば、本部から研修会のための講師を派遣しています。
学会の会員
本学会の会員は道徳の基礎研究・実践に携わり、本会の趣旨に賛同するもので、その入会は、会員の推薦により、理事会の承認を得るものとし、これを一般会員という。また本会の研究大会もしくは研修会に参加し、当該年度の会員を希望するものを、特別会員とし、本人の希望により次年度以降、一般会員になることができる。
本会の会員は、本会主催の研究大会等に参加し、研究発表をすることができる。また本学会の会員は、機関誌『道徳教育研究』と研究紀要『道徳教育論集』の配布を受けとるとともに、これに寄稿することができる。この寄稿については、審査があります。
(学会の年会費は、3000円である。)
学会の組織
学会本部
学会の本部事務局は下記の通り。学会への連絡は下記にお願いします。
🏣112-0012 東京都文京区大塚3−29−1
電話番号:(03)3946ー1956
メールアドレス:kisogakkai@gmail.com(根本)
地方支部
※支部へ連絡をしたい方は、本部事務局にご連絡ください。
八戸支部 津軽支部 上北支部
群馬支部 東京支部 神奈川支部 静岡支部
富山支部 石川支部
福山支部 倉敷支部
北九州支部
沖縄支部
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本学会では、賛助会員になっていただける団体を、広く募集しております。
本学会の運営趣旨に賛同いただき、賛助金をお寄せくださる団体を賛助会員とさせていただきます。
賛助会員には、次のような対応をさせていただきます。
・年2回発行の機関誌「道徳教育研究」の送付。
・本学会研究大会での、書籍販売ブースの提供。
・賛助会員が主催される研修会等への講師派遣。(応相談)
・ホームページや研究大会冊子に賛助団体名を掲載。
お申込み、お問い合わせは、本部事務局までお願いいたします。